大事なことに気がついた

 叔父の遺品のヴァイオリン(ガラクタ)を蘇らせるべく弦楽器専門店に修理に出しケースを注文したところで、私はあることに気がついた。


 そもそも私はヴァイオリンが弾けない(今更)。


 何ということだ。

 このままでは『叔父の楽器を蘇らせて弾く』という当初の計画が叶わなくなってしまう。

 悩んだ末、私はひとつの結論に至ったのである。

 


 ……始めるか、ヴァイオリン。

 

 


 とはいえ、ヴァイオリンは特に難しいことで有名な楽器である。ネットを見れば「子どもの頃からやっていないと上達しない」だとか「大人から始めて弾ける人なんていない」だとか幾らでも辛辣な意見を目にする。

 確かにプロレベルの演奏技術を取得するには子どもの頃に始めないと無理なのだろうが、“一応曲を演奏できるようになる”のは大手の楽器屋等で見かける所謂『大人の音楽教室』にヴァイオリンがあったりするので、不可能ではないのでは?とも思う(それを“弾ける”レベルと言うかは分からないが)。

 とりあえず独学は厳しいよなぁ。